通気性能を有する通気緩衝シートを床面に張り付け、その上にウレタンゴム系塗膜防水材を塗布することで形成される安全で信頼性の高い複合防水工法です。保護コンクリート等の残留水分の多い下地の改修工事に適しています。防水層が降雨水等の外部からの水分をシャットアウトし、通気緩衝シートが下地の動きを柔軟に緩衝して防水層の破断を防ぎます。また、ふくれの原因となる下地に含まれている蒸気化した水分を通気層が拡散し脱気装置にて外部に排出させるため局所的なふくれを防ぐ効果があります。 

施工例1

施工前 コンクリート床

施工前

施工後 ウレタン塗膜防水 X-1工法 フッ素樹脂系トップコート

施工後


1.施工前

押さえコンクリートに無数のひび割れが生じている。下階に雨水の侵出や天井の染み等の雨漏り現象があることから防水層に不具合が生じていると思われる。清掃後にひび割れ箇所にシーリング処理を施す。

保護コンクリートのひび割れ


2.下地調整

ポリマーセメントモルタル薄塗り。下地の精度が悪いと塗膜厚にばらつきが生じる可能性があるため平滑な下地を作る。

カチオン系樹脂モルタル塗り


3.通気緩衝シート張り付け

プライマー塗布し硬化を確認したのち、床面に通気緩衝シートを張り付け転圧ローラーで充分転圧を行う。通気緩衝シートの突き合わせ部分やシート端部の補強や防水処理を行う。

通気緩衝シート張り


4.ウレタン防水施工

立上りおよび平場にウレタン防水の施工。規定の塗布量を遵守し所定の塗膜厚に仕上げる。1度に厚塗りすると泡抜けが悪くなり、気泡が塗膜内部から抜けにくくなる為ピンホールが発生しやすくなる。

ウレタンゴム系塗膜防水材塗布


5.完成

仕上げにフッ素樹脂系トップコートを塗布する。トップコートの完全硬化後、エアコン室外機を床面に復旧し架台脚部の防水処理を行い工事完了。

トップコート 色:グリーン




施工例2

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施工前

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施工後



1.高圧洗浄

高圧洗浄機を用いて汚れやコケなどを徹底的に除去します。

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2.伸縮目地の処理

伸縮調整目地の上にそのまま防水材が塗布されいたため、不具合が発生していた。撤去・シーリング処理を行う。また、防水層の膨れ箇所の撤去・補修も行う。

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3.通気緩衝シート貼りつけ

層間プライマーを塗布したのち床面に通気緩衝シートを貼り付ける。ジョイントテープを貼り、端末シーリング処理を行う。

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4.立上り補強布貼り

立上り部分は密着工法(X-2工法)で施工します。ウレタンゴム系塗膜防水材を塗布し補強クロス貼りつけます。

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5.立上り・目止め塗り、上塗り

補強クロスの目が消えるように防水材を塗布します。硬化したら再度防水材を塗布し所定の膜厚に仕上げる。

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6.平場の防水材塗布

平場(床)にコテなどを用い平場用防水材を塗布します。硬化を確認したら、再度塗布し所定の塗膜厚に仕上げます。

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7.保護仕上げ塗料(トップコート)塗布

防水層を熱や紫外線などによる劣化から守るためにトップコートを塗り完了です。

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